パイロット志望者の皆さまこんにちは!
理事長・パイロット養成コンサルの冨村です。
日々、多くのパイロット志望の方からお問い合わせをいただいております。
その中で、最近多く目にするのが「お金」のお悩み。
今回はパイロットを目指すにあたって、知っておかなければならない「お金の話」をしていきます。
実際、パイロットになるのにいくらかかるの?
パイロットになるためには、一体どれくらいのお金がかかるのか。ということはパイロット志望者の皆さんは勿論のこと、応援してくださる保護者の方も知っておきたいことだと思います。
多くの方がパイロットになるためには、たくさんのお金がかかる、ということは理解してはいますが、具体的にどれだけのお金がかかるか知っている人は殆どいらっしゃらないと思います。
というのも、パイロット養成コースがある私立大学やフライトスクールなどは、入学希望者に対してかなり安価に見積もった値段を提示していることが多かったり、幼少期から非常にお金がかかるエリートコースを歩まれてきた方が自身の成功談をブログにしていたりして(世の中には本当に億万長者がいるんですね!)、参考になる情報源が不足しています。
1,自社養成、航空大学校
高校卒業時からの計算で、自社養成の場合、国公立大+留学経験なら1300万円ほどです。
私立大学の場合は、大学に応じて学費が高くなっていきます。
他の方法に比べれば破格の低予算ですが、自社養成の難易度は、倍率300倍以上にもなるほど皆さんが思っているよりもずっと高く、中学・高校生の内から適切な対策を積み上げて来ないと不合格になってしまう可能性が非常に高いのです。
しかも、自社養成を一度でも不合格になってしまうと、再び自社養成を挑戦して合格する事がほぼ不可能になってしまいます。
そこで、自社養成を失敗して、国公立から航空大学校へ進学した場合、1900万円ほどになります。
さらに、航空大学校進学の場合、採用時に航空会社が航空大学校へ支払う必要のある分担費用(1名あたり1200万円)が別途隠れており、費用負担の不要な私立大学パイロットコース(航空操縦系の学部)の出身者と比較して、採用の足枷になるケースもあるため注意が必要です。
2,私大パイロット養成コース
高校卒業時から私立大学パイロットコース(航空操縦)に進学した場合は、大学により多少の差はありますが、ほとんどの場合、生活費も含めて2200万円ほどかかります。(飲みに行ったり、旅行に行くなどの費用は含んでいません!)
法政大学の場合は他の私大パイロット養成コースより高額で、3200万円以上が必要となります。
私大パイロット養成コースは、学費の高さがパイロット志望者とそのご家庭にとってネックですが、各大学とも手厚い奨学金制度を用意しており、私大パイロット養成コースに合格できるレベルの学生はほぼ確実に奨学金の対象者になります。
更にJALは、各大学訓練生の希望者を対象に、パイロット奨学給付金制度「日本の翼育英奨学金」を一人当たり500万円支給しており、多くのパイロットを目指す若者の助けになっています。
しかも、これらは返済の必要の無い奨学金であり、受験生にとって嬉しい話です。
また返済型奨学金もあり、国土交通省航空局(JCAB)が主導して、各訓練所・航空会社が協議を重ね、金融機関からも協力を経て作られた、「未来のパイロット奨学金」(訓練費用全額対象・返済は訓練終了後から開始)というものも用意されています。
こうした奨学金を組み合わせれば、ご家庭への負担もだいぶ軽減され、結果的に自社養成・航大を目指すのとあまり変わらない費用になったりします。
昔に比べ私大パイロット養成コースの必要性が広く航空業界に受け入れられてきたため、こうした奨学金が充実しており、「パイロットになる敷居」は、だいぶ低くなったと言えます。
第二章に続く・・・
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