Toggle

PILOT専門進学塾ごあんない

学ぶ意味を考えよう

学ぶ意味を考えよう

パイロット志望者の皆さまこんにちは!
理事長・パイロット養成コンサルの冨村です。

このブログを読んでいただいている皆さまは、パイロットになるためにご自身の目標に合わせた学習をされていることと思います。
勉強が楽しい!という方も中にはいるかもしれませんが、何時間も机に向かっている時間が苦痛だと感じる方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?かくいう私も学生時代は大変な思いをして勉強していましたから(笑)

今回は学ぶことの意味について深く掘り下げてみたいと思います。学ぶことの意味が少しでもわかれば日々の勉強に対するモチベーションが上がるかもしれません。

孔子の教えから読む、学ぶことの意味

世界的に有名な思想家、孔子の論語の一節に「子曰く、学びて思わざれば則ち罔(くら)し、思いて学ばざれば則ちあやうし」という言葉があります。

簡単に言うと、人から教わったことは自分の考えにしみこませなければ無意味で、かといって自分の頭と体験だけで意見を持つと独善的になるため良くないという意味です。

孔子の凄いところは、近代で発展した科学的な研究を待たずして、2500年以上前に深い考察の末に本質を突くような命題をいくつも生み出している点ですね。
現代では「思いて学ばざれば則ちあやうし」というのは研究データによっても立証されています。やっと現代科学が2500年前に追いついた感じです。

バイアスやヒューリスティックスという言葉はご存じですか?
この二つは似て非なるものですが、どちらも一言で言うならば思い込みのことです。
例えば「rから始まる英単語と、3番目にrが来る単語はどちらが多いか?」と質問すると、多くの人がrで始まる英単語が多いと答えるそうです。正解は3番目にrがくる英単語の方が数が多いそうです。意外ですよね。
これは3番目がrの単語よりも、rで始まる英単語の方が思い出しやすいため、きっと数も多いのだろうと推測するんだと説明されています。これを利用可能性ヒューリスティックスといいます。

こういった思い込みは実は人間である限り避けられません。
全部脳みそが自動処理していますので、意志の力ではどうにもなりません。だけど、それに気づき回避することはできます。

そのために自分一人の意見だけでなく、様々な人、本、研究、データ、物、事象から学ぶことの重要性を孔子は説いているんですね。
この教えはパイロットに通づることがあり、2500年前の偉人の偉大さを痛感します。

考える、学ぶことの意味

最近、多様性や異なる視点の理解といったことが世界中で進んでいますが、この世の全てのことに共通することは「真実」というものが何らかの形で一つ存在することです。その真実についてどう思うかが重要であって、真実がいくつもあるわけではありません。

しかし、私たちが持つバイアスというフィルターのせいで真実が見えにくくなっているのも事実です。

私は学ぶことの意味の一つは、自分の経験や直感からくる意見が単なる思い込みではないかと常に疑い、バイアスの呪縛から逃れるようになるための訓練と考えています。
深く学ぼうとする時、必ずと言っていいほど直感に反する事実を知ることになります。

例えば、好きなことを仕事にすると幸せそうに感じますが、実際に好きなことをしている人のデータをとると、案外幸せではないし、スキルも伸びにくいことが分かってしまう。
ここで心理的に葛藤が生じ、人によってはプライドが傷つけられたり、怒りを感じたりする人さえいるかもしれない。

これを克服するのが論理の力なのです。直感に反することを理屈で納得するんですね。

理屈により納得し、説得されると、やはり自分の考えは思い込みであったことに気づくことができます。

学びってこの連続ではないでしょうか。
この過程で徐々に徐々に、自分だけの独善的な考えから、より真実に近い考えに近づいていくものなのではないでしょうか。

学ぶ理由は人それぞれあって良いと思います。
パイロットを目指すため、資格試験のため、或いは学歴自慢のためであったり、単に好奇心を満たすためであっても良いと思います。

でも、誰かに学ぶ「意味」を問われたらあなたはどう答えますか?
その答えを探し続けることも、また大切な学びなのだと思います。

お気に入りに追加ください!

URL
TBURL

COMMENT ON FACEBOOK

Return Top