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PILOT専門進学塾ごあんない

パイロットの存在理由

パイロットの存在理由

パイロット志望者の皆さまこんにちは!
理事長・パイロット養成コンサルの冨村です。

皆さんはパイロットの存在理由とはなんだと思いますか?

すごく基本的な質問ですが実は現在、そして未来のパイロット像に直結した結構奥深いお話なのです。

パイロットはもう必要ない?

最近よく議論に上がる話として「これからパイロットは必要ないのでは?」というものがあります。

これは昨今のAIやコンピューターの発達により自動操縦技術が高性能化しており、将来的に人の手がいらなくなるのではという議論です。自動車や電車もこのままいくと完全に自動運転化されるようになるかもしれないという話は皆さんも聞いたことがあるかもしれません。さらに無人戦闘機の開発計画の話も知っている方もいらっしゃると思います。

しかし、車や電車と違って飛行機(旅客・貨物)が完全に自動化されることは少なくともこの記事を読んでいる方が定年を迎える年齢になるまでは一般的になることはないかと思います。

地面の道路や線路を走行するだけの車や電車はコンピュータで制御しやすいですが、一度離陸してしまえばそういった轍がありませんのでコンピュータで完全に制御することは非常に困難です。また、ある意味で単なる消耗品でしかない戦闘機と違って民間用の航空機は大勢の人命と多くの財産を積んでいますし、都市や飛行場付近で機械の不具合による墜落事故が起きてしまったらとんでもない大惨事です。軍用戦闘機の事故が悲劇ではないとは言いませんが、訓練地や戦場で起きる墜落事故と戦争から程遠い民間人を巻き込む墜落事故とでは大分特性が違います。

機械の不具合という話をしましたが、実はこれが航空機の完全自動操縦化の実現を遠のかせています。
というのもどんなにAIやコンピュータが進歩しようとも機械ですので故障する可能性が常について回っています。車や電車は機械に不具合が認められたら停車して修理などの対応をすればいいですが、一度飛び立った飛行機は「とりあえずその辺に停車して・・・」なんてことはできないわけです。空の上でAI・コンピュータが故障してしまったら一巻の終わりですからね。絶対に故障しない機械が開発されるか自己修復機能なんかができない限り完全に機械任せにすることは安全面を考えると現実的に不可能なのです。

パイロットの存在理由

これから暫くの間は職業としてのパイロットがなくなることはないということはお分かりいただけたかと思います。

最後にAI・コンピュータが発達している現代、そして未来のパイロットの存在理由は「いざという時、最後の防衛ライン」でしょう。

今、旅客機は離着陸時を除いてほとんどオートパイロットで運航されていますが、前述の通り機械は故障することがありますし、天候の急変や異物の衝突など思いもしないイレギュラーが発生することがあります。
パイロットの仕事とはそうした不測の事態が起きた際に手動操縦で乗客乗員全員を無事に地上まで降ろすことです。

技術が発達した今だからこそ緊急事態時に使い物になるパイロットが求められている、いやそういった人材しか求められていないというのが現実なのです。

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