パイロットになる5つの方法を徹底比較!
以上5つが、エアラインパイロットになる方法である。
ではここから、5つの方法を徹底比較してみたいと思う。高校を卒業後に、それぞれのケース毎の学費・訓練費・生活費総額がどの程度になるか、またそれぞれの場合の合格率について、表で比較してみよう。
学費訓練費+生活費と合格率 比較表
以上は、PILOT専門進学塾やシアトルフライトアカデミーで、進路相談を受けるときに使用している資料だ。
自社養成は最安値!それでも高額でハイリスク
ご覧いただいたとおり、自社養成さえ合格できるのなら、国公立大学へ進学するのが一番安く済むのだ。ただし、国公立大だからといって自社養成が合格するわけでもなく、合格率は1%未満。仮に通塾いただき、準備を完璧にこなされたとしても、それでも合格率は良くて30%だろう。自社養成の身体検査はわざわざ厳しく定めており、通過率は半分を切るためだ。身体検査については後述する。
航空大学校進学の場合もリスクが高い
また航空大学校に進学する場合は、私大パイロット養成コース進学と比較し、100万円の差と、ほとんど金額に差がないのだが、途中で留学をしたり、自社養成に合格出来なかったからといって大学院に進学したり、航空大学校受験のための学費をかけるだけで逆転。さらに、就職が2年間遅くなると、その分給与をもらい損ねてしまうという損失もある。
それでけではない、合格率は私大パイロット養成コースの方が少しだけ有利で、航空大学校進学はリスクが高いと言える。自社養成と航空大学校をまんべんなく受験したとしても、約50%の確率で、「再受験が出来ない形での不合格」つまり、身体検査や適性検査の段階での不合格となる可能性がある。そうなってしまうと、あと残された道は、自費で免許を取得する、すなわち、私大パイロット養成コースに再度入学する以外に方法はなく、最終的には、自社養成よりも2000万円も高くなってしまう。
これだけのリスクが存在するのだ。
なお、長くなるためここでは触れないが、航空大学校は不景気になると、極端に就職率が下がる。これは航空の統計本を参考すれが明らかである。
過去の例
シアトルフライトアカデミーのかつての教え子達で、自社養成と航大進学にこだわって準備したために、最終的にパイロットを諦めた子を何人も知っている。自社養成と航大にこだわる子には2パターンあり、有名大学に通う優秀な子(つまり自社養成に合格できる漠然とした自信がある子)か、ご家庭の都合により、訓練費を捻出できないため、自社養成しか選択肢がない子である。彼らは大学生になってからシアトルフライトアカデミーに入会したため、ご家庭の判断もあって他の方法を採れなかったのだが、もし彼らと中学生の段階で出会えていれば、ご家庭の負担も少なく、パイロット人生を歩ませることが出来たのではと思うと、誠に残念でならない…
もしパイロット志望者がまだ大学受験前であれば、リスクを負って自社養成・航空大学校狙いで行くよりも、私大パイロット養成コースの方が安全かつ得であると結論づけられるし、我々のような専門家のアドバイスを、早期段階から定期的に受けて、パイロットになるまでの学費を節約することが、とても大切だということをご理解いただけたのではないかと思う。
パイロットになる方法 徹底比較 結論
PILOT専門進学塾でも、シアトルフライトアカデミーでもオススメしているのは、「私立大学パイロット養成コースへの進学」である。
生活費も入れれば、かなりの負担となること間違いないが、リスクは実は最小限であるし、エアラインパイロットになれる可能性は一番高いと言える。
ただし、美味しい話だけ聞いて、各校を冷静に比較しないと、パイロットになれないリスクは高まる。
大損をしたり後悔をしないために、早い段階から、私のような専門家の話に耳を傾けてほしい。
こんな状況だから、医師になるより遥かに難しそうに見える、と言うわけだ!
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これから日本、そして世界を股にかける皆さまへエールを込めて、日本や世界のなかなか知られていない歴史や問題について分かりやすく解説しています。
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